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一般媒介・専任媒介・専属専任媒介のメリット・デメリット

前回の記事では、不動産会社との媒介契約について説明いたしました。

比較表も載せたので、おおよそのところはつかめたのではないかと思います。

今回は、その比較表に書いていたそれぞれの特徴を紹介しながら、メリットとデメリットを説明いたします。

 

一般媒介とは

まず、一般媒介です。

一般媒介とは、複数の不動産会社に仲介を依頼することができる契約です。

では、売主にとってのメリット・デメリットを紹介します。

 

一般媒介のメリット

①複数の不動産会社と契約するため、それぞれが競って営業活動に勤しむ

これは成約した会社のみ手数料がもらえるため、当然ですね。

 

②売主が自分で買い手を探すことができる

ご自分でもツテがあって、もしかしたら買い手を見つけられるかもしれない場合に便利です。

 

一般媒介のデメリット

①不動産会社が積極的に広告費をかけない

もし、自社以外が成約した場合、手数料が入らないため、消極的な広報活動になるのは避けられません。

 

②レインズ()への登録義務がない

レインズへの登録義務がないため、契約している不動産会社以外の目には触れない。

 

③売主への報告義務がない

各不動産会社がどういった営業・広報活動をしているかわからない。

 

④各不動産会社への連絡が面倒

数社と契約していると、その分だけ連絡をとるのが煩雑になる。

 

レインズとは?

Real Estate Information Network System(不動産流通標準情報システム)の略で、国土交通大臣から指定を受けた不動産流通機構が運営しているシステムのことです。

このコンピューターシステムに登録していると、不動産業界全体が連携して買いたい人、借りたい人を探してくれるというものです。

多数の不動産会社の目に留まるので、売主、貸主にとってメリットがあります。

 

専任媒介とは

次に専任媒介です。

専任媒介とは、不動産会社一社のみと契約を結ぶ形です。

以下、売主にとってのメリット・デメリットです。

 

専任媒介のメリット

①独占契約なので、不動産会社が積極的に営業してくれる

不動産会社一社と契約するため、その会社は手数料を得るために積極的な営業・広報活動を行ってくれます。

 

②14日に1回の報告義務がある

どういう営業活動をしていて、反応がどれくらいあるかなど報告を受けることができます。

 

③レインズへの登録義務がある

契約締結日から7日以内に登録するため、不動産業界全体へ周知ができ、買い手がつく可能性が高まります。

 

④自分で買い手を見つけることも可能

自分で買い手を見つけた場合、契約している不動産会社に営業活動費を支払う必要があります。

 

専任媒介のデメリット

①どこの不動産会社に頼むかで結果が変わってくる

メリットの①と矛盾することを言うようですが、不誠実な不動産会社と契約した場合、営業・宣伝活動が不十分になる可能性があります。

 

専属専任媒介とは

最後に専属専任媒介です。

これは専任媒介の契約内容を更に厳しくしたものです。

以下、売主にとってのメリット・デメリットです。

 

専属専任媒介のメリット

①独占契約なので、不動産会社が積極的に営業してくれる

これに関しては専任媒介と同じです。

 

②7日に1回の報告義務がある。

専任媒介の14日に1回より更に頻繁に報告してくれるので、現在の状況がよりわかりやすくなります。

 

③レインズへの登録義務がある

契約締結日から5日以内に登録するため、不動産業界全体へ周知ができ、買い手がつく可能性が高まります。

 

専属専任媒介のデメリット

①どこの不動産会社に頼むかで結果が変わってくる

専任媒介より更に縛りがきつくなるので、どの不動産会社に頼むかで大きく結果が違ってきます。

 

②自分で買い手を見つけたときは違約金を支払う必要がある。

契約中の不動産会社を通して取引することが義務付けられているので、違約金が発生します。

 

最後に

不動産を売却したいと思ったときの状況によって、どれを選ぶか決めることが肝要です。

人気のエリアであれば、すぐに買い手がつくでしょうから、一般媒介を選んでも不動産会社は競って営業してくれるはずです。

 

しかし、基本的には、専任媒介がおすすめです。

というのも、買い手にとってはレインズの恩恵を受けられますし、不動産会社にとっても手数料を得られるので一生懸命営業してくれるからです。

 

ちなみに、専属専任媒介は条件が厳しくなるので、あまり選ばれることが多くないようです。

 

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