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住宅債権管理回収機構から届いた書面への対処法とは?任意売却を解説

「住宅債権管理回収機構から催告書が届いたが、現状どれほど深刻な状況なのか」

「住宅債権管理回収機構とはどのような企業なのか」

失業や給与減により住宅ローンを滞納し、住宅債権管理回収機構から書面が届きこれらの疑問や不安を抱えているのではないでしょうか。

 

住宅債権管理回収機構からの書面を無視し続けると、自宅は裁判所により競売にかけられ、市場価格の50~70%で売却されてしまいます。売却後も住宅ローン残債が多く残るため、最終的には競売後の住宅ローン残債も一括弁済できず、自己破産となってしまうでしょう。そのため早急に任意売却を進める必要があります。

 

この記事では、住宅債権管理回収機構とは何か、強制競売を回避するために有効な任意売却とは何かについて詳しく解説します。ぜひお読みください。

 

住宅債権管理回収機構から届いた書面に目を通す男性

住宅債権管理回収機構とは?

住宅債権管理回収機構とは、「債権管理回収業に関する特別措置法(サービサー法)」に基づき法務大臣から営業の許可を得て、債権を回収する民間の債権管理回収専門会社です。サービサーとも呼ばれています。

分かりやすく言うと、国の許可をもらい合法的にお金を回収する会社です。

 

代表的な債権回収企業(サービサー)として以下のような企業があり、全国におよそ80社あります。

・エム・ユー・フロンティア債権回収株式会社

・オリックス債権回収株式会社

・三菱HCキャピタル債権回収株式会社

・住宅債権管理回収機構

・日本債権回収株式会社

・アビリオ債権回収株式会社

・ニッテレ債権回収株式会社

・SMBC債権回収株式会社

・ジャックス債権回収サービス株式会社

・あおぞら債権回収株式会社 など

 

上記の10社は、フラット35で住宅ローンを借りた場合に債権回収を行う債権回収企業(サービサー)であるため、いずれかから連絡や書面が届きます。

債権回収企業(サービサー)は、書面以外にも電話や訪問などさまざまな方法で債務者と交渉し、住宅ローン債権の回収方法の調整をします。

 

住宅債権管理回収機構の取り立ては合法だが無視すると危険

債権回収企業(サービサー)は、法務大臣の認可以外にも次のような基準があります。

・資本金が5億円以上である

・常務に従事する取締役に弁護士が1名以上いること

・暴力団との関わりがないこと

これらの厳しい条件をクリアした企業のみが債権回収企業(サービサー)として業務を行えるため、違法な取り立てを行うことはありません。そのため早朝や深夜に電話や訪問したり、勤務先に押しかけたりすることはないのでご安心ください。

 

しかし、再三の督促書や催告書を無視し続けていると、自宅は合法的に競売にかけられます。競売物件は裁判所やインターネット上で広く公開され、落札者が決まり代金が納付されると所有権は買受人へ移転します。その時点で自宅に住んでいると、不法滞在者として強制退去となってしまいます。

 

そのため住宅債権管理回収機構からの書面や連絡には迅速に対応し、競売を回避するよう早めの行動が必要になります。住宅債権管理回収機構は、ホームページでも住宅ローンの返済が困難になった場合には任意売却を推奨しており、他のサービサーとは異なり、強制競売となるまで任意売却を寛容に認める傾向にあります。

 

住宅ローン滞納から強制競売まではおよそ18ヵ月

フラット35の滞納開始から競売までのスケジュールは概ね次のような流れです。

 

滞納期間 内容
1~2ヵ月 住宅支援機構または住宅債権管理回収機構から電話・督促状が届く
3~9ヵ月 住宅債権管理回収機構から催告書や債権譲渡通知書が届く

この時点で期限の利益を喪失しているため一括弁済が必要となる

任意売却についての案内も同封されており、任意売却検討開始

1015ヵ月 任意売却と並行し競売手続きも進み裁判所執行官が自宅の調査を開始

裁判所から期間入札通知が届き競売が公告

期間入札開始

1618ヵ月 開札され売却許可決定

競売代金が落札者より納付され所有権移転

強制退去

 

滞納開始からおよそ18か月で強制退去まで進みます。3ヵ月目以降に届く催告書や債権譲渡の書面を受け取った時点で、期限の利益を喪失しています。そのため手元資金で一括返済ができない場合には、自宅を売却する方法として競売か任意売却しかありません。

 

自宅売却後に生活を立て直すためには、住宅ローン残債を少しでも減らすことが賢明です。競売は一般的に市場価格の50〜70%で売却されるため住宅ローン債務が多く残ります。そのため通常売却と同価格程度で売却できる任意売却が有効です。

 

競売を回避する任意売却ではスピード感と専門知識が必要

任意売却とは、債権者の合意のもと通常売却と同じように所有者の希望条件で中古不動産市場で売却できる方法です。ただし注意しなければならない点は、タイムリミットが開札日前日までと決まっている点です。

開札日前日までの限られた時間で、債権者や共同所有者などの関係者との綿密な調整、高く売るための販売活動、複雑な任意売却手続き等専門知識や業界知識も必要となってきます。

これらのタスクを期日までに完了させるにはスピード感と専門知識を併せ持つ任意売却専門の業者の力が必要となります。

 

任意売却を進めるため以下2点についてさらに掘り下げて解説します。

 

・競売より任意売却が良い理由

・任意売却に精通した専門業者の選び方と販売活動

 

大切な部分ですのでぜひご覧ください。

 

競売よりも任意売却が良い理由

任意売却は競売と比較すると以下の通りです。

 

任意売却 強制競売
売却スケジュール ある程度所有者主導 裁判所主導
売却価格 市場価格と同等価格 市場価格の50~70%
プライバシー 通常売却同様守られる インターネットでも公示
売却後の残債 分割弁済などの調整可 一括弁済
残債 圧縮でき分割交渉も可能 多く残る
引っ越し費用など 交渉可 交渉不可
リースバック 利用できる 利用不可

 

任意売却は通常売却同様、中古不動産市場で売却できるため競売よりも高値での売却が期待できます。加えて自宅が住宅ローン滞納による任意売却である事実が世間には知られず、プライバシーが守られるのもメリットと言えるでしょう。

 

売却代金から司法書士への登記費用・不動産会社への販売手数料・売却後の引っ越し費用・その他税金等の諸費用も売却代金から支払いが可能なため現金の持ち出しはありません。自宅売却後の住宅ローン残債についても無理のない範囲で分割返済とするよう交渉できることも任意売却の大きな魅力です。

 

買主がリースバック業者であれば、そのまま賃借人として自宅に住み続けられる可能性も残されています。競売と比較するとメリットが多いため任意売却を進めましょう。

 

任意売却に精通した不動産会社選定と販売活動

任意売却ができるのは開札日前日までは概ね滞納開始から15ヵ月ほどです。不動産の販売活動は10ヵ月以上かかるのが通常であるためあまり時間がありません。

 

タイムリミットである開札日までにすべきことは主に以下の2点です。

 

1.任意売却に精通した不動産会社の選定

2.自宅の販売活動

 

まず、任意売却に精通した不動産会社の選定です。任意売却は限られた時間の中で早く高く売ることが重要です。なるべく高く売ることで住宅ローン残債も減り、その後の生活に大きな影響を与えるからです。

 

不動産会社を選ぶポイントは以下の3つです。

1.販売に長けており成功実績が多くあること

2.高い交渉能力があること

3.深い業界の知見を持っていること

 

不動産会社は、時間がない中で探さなければなりませんが、妥協してはいけません。信頼できそうか、口コミ評判はどうか、フォローや適切なアドバイスをもらえるか、複数社を比較して、自分が十分に納得できる不動産会社を選びましょう。

 

そして、並行して行うのは自宅の販売活動です。概ね不動産売却には10ヵ月ほどかかります。少しでも早く高く売るには、掃除を徹底し清潔感を出したり、内覧者への誠実なコミュニケーションを取ったりして、自宅を少しでも良く見せる努力をすることです。手を抜かずに力を注ぎましょう。

 

まとめ

任意売却は、債権者も所有者もメリットがある住宅ローン滞納の救済手段です。任意売却を利用することで競売よりも高く売れて住宅ローン残債が減りもう一度人生を立て直すきっかけをもらえます。

任意売却をご検討されているなら、任意売却専門のプロフェッショナルがいる全国任意売却支援相談室(千里コンサルティングオフィス)にご相談ください。最後までしっかりとサポートいたします。

 

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