DV
夫のDVから解放されたい!
離婚を成立させるには?
近年、夫のDVから解放されるために離婚を望む女性は少なくありません。通常、離婚は当事者間の話し合いで決めるものとされていますが、特にDVを離婚原因とする場合には当事者の協議だけでは収束しないケースが多くあります。
夫のDVが原因で離婚したいと考えている方は、最終的に離婚調停や裁判にまで持ち越すことを覚悟し、離婚を成立させるための準備を進めておきましょう。
できるだけ第三者に仲介してもらう
上述の通り、DVを原因とする離婚問題が夫婦間の話し合いだけで解決することはほとんどありません。意外に多いケースとして、夫のDVに苦しんでいるはずの妻が情に流されてしまい、「我慢できなかった自分が悪い」「もう一度がんばってみよう」などと、なかなか離婚に踏み切れないパターンがあります。もしくは、離婚を望む妻が何を言っても夫は聞く耳を持たず、むしろ高圧的な態度で離婚を阻止しようとすることもあるでしょう。
そうならないためにも、DV夫との離婚を考えているのなら、第三者に仲介してもらうことをおすすめします。友人や家族などでも構いませんが、近しい人であればあるほど、客観的な判断が難しくなりますので、弁護士など、法的な見解から冷静に判断できる立場の人間のほうが仲介者として望ましいでしょう。
経済的に弁護士に依頼するのは厳しいという方は、お住まいの地域にある法テラス(日本司法支援センター)に相談してみてください。法テラスは、国が運営する法的トラブル解決のためのサポート施設ですので、離婚に関する法律についてわからない点があれば教えてもらえます。
ひとりで悩まず、相談を
平成27年3月に内閣府が公表した「男女間における暴力に関する調査報告書」によると、これまで結婚したことのある女性のうち、およそ10分の1の女性が配偶者などから複数回にわたり何らかの暴力行為を受けていることがわかっています。また、それらの暴力行為は一度きりでなく、繰り返し行われることも特徴とされています。
お近くの配偶者暴力相談支援センターや警察に相談すれば、場合によっては一時的な保護や自立支援を受けられたり、夫に対して近接禁止命令を出してもらったりすることも可能です。「この程度なら大丈夫」と我慢したりせず、取り返しのつかないことになる前に行動を起こしましょう。
住宅ローン返済中の家、離婚したらどうする?
夫婦共同の名義で借り入れた住宅ローンを完済していないなら、離婚後のトラブルを回避するためにも、家を手放すという選択肢も考えておいたほうがよいかもしれません。住宅ローンを返済中の不動産の場合、通常の売却は難しいケースがほとんどですが、「任意売却」という方法なら家を売却したお金で住宅ローンの残債を返済し、残った残債も無理のない計画で返済していくことが可能です。
離婚を機に人生をリセットしたいという方は、「任意売却」を検討してみてはいかがでしょうか。離婚時は決めなくてはならないことが山積みになりますので、任意売却を検討する場合は、なるべく早めの行動をおすすめします。
この記事の監修者情報
- 監修者
- 斎藤 善徳(さいとう よしのり)
- 不動産業界歴
- 約20年
- 担当した任意売却数
- 200件以上
- 保持資格
- 宅地建物取引士、住宅ローンアドバイザー
- 著書
- 運営会社:
- 千里コンサルティング株式会社
- 本社オフィス:
- 〒534-0021 大阪市都島区都島本通4-22-4 2階
- 電話番号:
- 06-6180-9111 FAX:06-6180-9177
- フリーダイヤル:
- 0120-15-2020
DV夫と離婚するためには証拠集めが重要
DV夫のなかには外面がよく、いかにも円満な夫婦関係が築けているかのように振る舞う人も少なくありません。そのため、共通の友人などに相談しても「まさかあんなに誠実な人がそんなことをするはずない」となかなか信じてもらえなかったり、心配させたくないから親族には相談できなかったりと、DVに苦しむ女性は一人で悩みを抱え込んでしまうこともあります。
そんなDV夫と離婚するためには、夫からDVを受けていることを対外的に示すことのできる客観的な証拠を集める必要があります。妻が「離婚したい」と直接申し出たところで、夫が素直に応じてくれるはずはなく、むしろ逆上してDVが過激化する可能性もあります。そのため、確実な証拠を集めて客観的に離婚が認められる状況をつくっておくほうが有利なのです。
夫からDVを受けていることの証拠としては、次のようなものが挙げられます。証拠は多いに越したことはありませんが、証拠を集めていることを夫に気付かれないよう細心の注意を払い、無理のない範囲で準備しましょう。
・夫との会話の録音
・傷やアザなどの写真
・医師の診断書
・脅迫と受け取れるメール、手紙
・DVの様子を記録した日記
また、これらの証拠を揃えるのと同時に、配偶者暴力相談支援センターや警察に相談するのもよいでしょう。誰かに悩みを聞いてもらえることが安心につながるのはもちろん、外部の施設に相談したという履歴は離婚調停や裁判において有効な判断材料となることもあります。